2010年7月7日水曜日

Google Newsが2002年のサービス開始以来となる大改造。パーソナライズに対応し、共有機能も充実

Bylineから


1ヶ月におよぶテストを経て、Google Newsに2002年にベータサービスを提供し始めて以来最大の変更が加えられた。ちなみに「最大の」と主張するのはプロダクトマネージメント部門のディレクターであるBen Lingだ。画面左にトレンドトピックが表示されるようになり、中央部分には個人向けにカスタマイズされたニュースストリームが表示される。さらに右側には地元ニュースおよび天気情報などが表示されるようになった(訳注:日本語版にはまだ今回の変更は提供されていない。英語表示にすれば新たな機能を試すことができる)。

この変更の要旨は、Google Newsをよりパーソナルに、関係性を重視したものとしようということだ。Googleはトレンド情報をtopic linkと呼んでおり、閲覧時に話題となっているキーワードを表示するようになっている。TechCrunchでもベータテスト期間にこのtopic linkについての情報を記事にしている。どういったものかと言えば、Twitterに表示される「トレンド」に似ている。Top Storiesもこのtopic linkに基づく記事が表示されているが、画面左にもtopic linkを独立して表示しており、クリックすることで関連ニュースがまとめて表示されるようになっている。

こうした機能変更の背景にあるのは、ニュースストリームの「パーソナル化」という流れだ。たとえばメインページの中には「News for you」というエリアも用意されている。ここには興味を持ちそうな情報ソースないし分野の情報が表示される。この部分のニュースは分野毎ないし一覧形式で表示され、表示順はブログやTwitterないしFacebookストリームと同様に逆時系列で表示される。また「Edit personalization」という設定用リンクが用意されており、ここで興味を持つ分野の設定を行うことができる(訳注:たとえばここに「Japan」を指定すれば日本関連の情報もより多く表示されるようになる)。またページ右上の「Settings」メニューの「News Settings」では重要視するニュースソースを指定することもできる。ここで指定したニュースソースからのニュースは「News for you」エリアでより多く表示されるようになる。自由入力形式で情報ソースを指定するが、入力補完機能が備わっており、たとえば「TechCrunch」を指定する場合も途中まで入力すれば自動的に補完される(ぜひ指定しておいて頂きたい)。

ローカルニュースと天気予報など、閲覧者にとくに関係しそうなものは画面右側の下寄りに表示される。ここでは閲覧者の位置情報に基づいて表示内容が選択されている(訳注:天気予報はまだ日本を対象としていないようです)。

また、昨今はニュースでもさまざまな共有機能が欠かせないものとなっている。Google Newsでもやはりニュースを共有するためのオプションをいろいろと用意している。表示されている記事は全てGmail、Google Reader、Google Buzz、Facebook、そしてTwitterで共有できるようになっている。また特定の記事だけでなく関連情報をまとめる形での共有も行えるようになっている。Googleは各種プロダクトにおける共有機能を強化しつつあり、Google Newsでの変更もこの流れをうけたものと言える。

またページ右側にはSpotlightセクションもある。これはエディターズチョイスのようなもので、長文の記事が長期にわたって表示されるようになっている。また今回のリニューアルにともなってキーボードショートカットにも対応した。「n」で次のニュースに進み「p」で前の記事に戻る。また「/」が検索で「s」を入力すると選択中の記事にスターを付けることができる。

Googleは、Yahooなど他のサービスが学んできたことをようやく学び始めたと言えるのかもしれない。ニュースを閲覧者個々人向けにカスタマイズすることで、より興味を持ってページを閲覧する人が増えることになるだろう。「パーソナライズ」をソーシャルストリームや共有と結びつけて実装したGoogle Newsのやり方はなかなか魅力的だ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)





0 件のコメント:

コメントを投稿